内田康夫【記憶の中の殺人】
内田 康夫 著
税込価格: 620円
出版 : 光文社
ISBN : 4-334-73511-8
発行年月 : 2003.7
利用対象 : 一般
春分の日の午後、僕は軽井沢のセンセから平塚亭(ひらつかてい)に呼び出された。春のお彼岸に内田家の墓に花を飾る女性がいるので調査してほしいという。ひと月後、内田家の隣の墓の持ち主が殺された。兄・陽一郎は被害者とは旧知の仲らしい。それは幼少時の僕だけが憶えていない、軽井沢の事件につながっていて……。
光彦のモノローグで語られる物語。
兄陽一郎の描き方が、面白かった。
常に優等生で来た彼が、時折見せる寂しさ、弟の生き方を羨ましがっているようなところ。
そして、軽井沢で過ごした夏の思い出。しかしこの年の軽井沢の出来事に関しては、なぜか光彦の記憶にはボッカリと穴が空いているのだった。
かなり遠い昔に起きた出来事なのだが、それが著者が移り住んだこととも関連してくる。少々自虐的にも感じられるが。
記憶の中の殺人
Kindle 価格: ¥ 525
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 夏川草介【エピクロスの処方箋】(2025.11.09)
- 【明日の友 278号 秋】(2025.11.08)
- 山本甲士【ネコの手を借ります。】(2025.11.10)
- 内田康夫【姫島殺人事件】(2025.11.02)



コメント