有川浩【植物図鑑】
高木 智編著
税込価格: 720円
出版 : 幻冬舎
ISBN : 978-4-344-41968-1
発行年月 : 2008.9
利用対象 : 一般
「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか? 咬みません。躾のできたよい子です」 思わず拾ってしまったイケメン・イツキとさやかの風変わりな同居生活が始まった。(。【「TRC MARC」の商品解説より)
冒頭は、その「いつき」に去られて再び一人暮らしになってしまった、しかもより傷心の「さやか」の日常から入っていく。
そして二人で暮らした日々へと移っていく。
「お行儀よく」始まった同居生活だったが、行き倒れ状態だった「いつき」は、自分の過去については一切語らなかった。
だが、植物にはやけに詳しく、野草の調理法も心得ている。
とはいっても、静かに進行する二人の心理。そしてお互いの気持ちを確かめ合って……。
と進んでいったのだった。
途中、生け花展のあたりで「ははーん」と思わせるところもあるが。
やはり、有川浩はうまい。
最終章は、またまた樹がいなくなったのかと思ったが、そうではなく、行方不明中の実家での出来事だった。
そこで樹が近所の女の子を相手につい零してしまった自分の気持ち。
「あとがき」に著者から、
「読み物」に出てくる料理を真似して作ってみるのも楽しいものです。とあるが、本書の場合は却って難しそうだ。
子どもの頃、日曜日は父母とよくこうした「狩り」に出た。住んでいたのは都会だったが、そこから歩いてかなりな田舎まで行ったものだ。
野草を摘んだような記憶もある。
小学校も高学年になると一緒に行かなくなったし、草花の名前はあまり覚えていない。
余談だが、相続関係のことでは、身につまされるものがあった。樹(いつき)は逃げてしまう方だけれど。
植物図鑑
kobo価格:571円
honto価格:600円
Kindle版無し
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