斎藤美奈子【名作うしろ読み】
斎藤 美奈子 著
税込価格: 1,575円
出版 : 中央公論新社
ISBN : 978-4-12-004463-2
発行年月 : 2013/01/24
利用対象 : 一般
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」など有名な書き出しは数々あれど、さて名作のラストはどうなっている? 古今東西の名作132冊をラストの一文から読み解く文学案内。『読売新聞』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
敢えて目次を見ずに、一つずつの作品を見る。
見開き2ページに充てられた各作品は、右側のページトップに「ラストの言葉」が書かれている。
そして、左のページ(奇数ページ)の最後に、作品名や著者など作品に関するデータがある。
そのトップ部分を読んだだけで、作品名を当てるという遊びが出来る本だ。
勿論、表題通り「名作」の数々が並んでいるのだから、本書の著者の「言い分」も充分に面白い。
この中で秀逸だと思うは、やはり中島敦の【山月記】か。
虎は、既に白く光った月を仰いで、二声三声咆哮したかと思うと、また、元の叢に躍り入って、再びその姿を見なかった。
他には、清張の【ゼロの焦点】。
谷崎の【細雪】には、意表をつかれた。別に色々と意味を考えなくてもいい。女学生には、充分衝撃的だったのだ。
漱石の【三四郎】のラストも好きだな。
名作かどうかはさておいて、
宮部みゆきの【魔術はささやく】の最後は、『おうちへ帰るのさ』ではなかったか?手元に本がない。
【火車】のラストは、刑事が容疑者の肩に手を置いたところだったように記憶しているが。
そうだ、気に入ったラストの言葉は、記録しておこう!
名作うしろ読み
2013年1月25日初版発行
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