原武史【鉄道ひとつばなし】
原 武史 著
税込価格: 777円
出版 : 講談社
ISBN : 4-06-149680-8
発行年月 : 2003.9
利用対象 : 一般
ひとびとを運び、歴史を動かしてきた鉄道。日本の近現代の歩みと地域差、日本人の時間意識まで。鉄道の見方が変わる珠玉の全76話。
講談社の「本」という雑誌(PR誌)に連載中から、好きで必ず読んでいた。最近は本屋で本を買うことが少なくなって、「本」が手に入りにくくなった。(と、シャレにもならないことをまず書いて……)
著者の鉄道体験記あり、駅名にちなむ話あり、勿論風景の話にも飛び、文化論まで語る。
どれ一つとっても面白くないものはなし。
うらやましいのは、北海道の国鉄全線に乗っていらっしゃること。これまで北海道には7回行ったが、鉄道には殆ど乗っていない。廃線跡のトロッコには乗ったのだが。
最後の方の「北海道の車窓十選」には、函館本線の「朝里」~「銭函」が挙げてある。数少ない北海道で乗った路線の一つである。この線(札幌・小樽間)は、5往復ほどしたかなぁ。
松本清張に始まって、時刻表を使ったトリックは多い。
著者も、一つの可能性を書いている。
仙台から京都へ行った人を追って殺人が可能かどうか?京都での住まいは、解らない。車中で出会ってから先回りして京都駅近辺で待ち伏せし、後を付けて住居を探り出して殺人に及ぶという話。
そのルートが面白い。もっとも、今では不可能である。
それに、あれほど正確だった日本の鉄道も、昨今は平気で遅れてくるし。
もう一つ挙げよう。
「園」という字がついた駅(というか地名)も、関東と関西では意味が違うとか。
関東では文字通り「公園」「遊園地」を指すことが多いのに、関西では住宅地を意味する。
先日まで熱戦が繰り広げられた「甲子園」も、元々住宅地である。
当地の私鉄駅にも、ずばり「公園」駅もあるが、その隣は住宅地の名前である。
と、書き出したら全て挙げたくなる。
本書は図書館で借りたのだが、やはり手元に置いておきたい。
3巻まで出ているようなので、順次購入していこう。
鉄道ひとつばなし
2003年10月27日第3刷発行
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