堂場瞬一【大延長】
堂場 瞬一 著
税込価格: 741円
出版 : 実業之日本社
ISBN : 978-4-408-55040-4
発行年月 : 2011.6
利用対象 : 一般
最後に勝つのはあいつか、俺か−。夏の甲子園。決勝戦の延長引き分け再試合。予期せぬ事態に翻弄されながら“終わらない夏”に決着をつけるため、死闘を続ける男たちの真摯な姿、「甲子園優勝」をとりまく欲望の行方を描く。【「TRC MARC」の商品解説】
プロローグでは、「あの試合」から15年後の神奈川県大会から始まる。
本編は、15回延長戦が終わったところから、翌日の再試合が終わるまでを描いている。
その再試合前夜。
それぞれの立場が少しずつ描かれていくが、少し登場人物の整理を。
滝本:
大学野球の監督時代、ピッチャー羽場を酷使してつぶしたと悔やんでいる。
今は、高校野球の解説をしている
羽場
故郷新潟へ帰って、高校教師をしながら母校の監督を務める
後、同校の校長になる。
白井
羽場の、学生時代のキャッチャー。野望が強い。
膝の故障を押してでも、投げさせて欲しいと訴える、新潟海浜の牛木。
かつて同じように無理をして選手生命を終えた監督の羽場は、それを許そうとはしない。
キャプテンは、怪我をして出場できなかった春名だ。
方や、 甲子園常連の東京は恒正高校。
不動の4番でサードの久保は、自分のことしか考えていない。
「現在」は、神奈川大会でお互い監督として相対している。
新潟からは、春名率いる海浜が出てくる。
海浜と甲子園で(もしかしたら)対戦するのは、牛木か、久保か!
さて15年前の再試合前夜
内側だけではなく、外野からも様々な干渉が入り込む。
新潟海浜には、後援会長からの干渉が。
恒正には、選手の喫煙という不祥事が。
そして、再試合が始まる。サイレンが鳴り響いたのは、13時から1分遅れだった。
そうした経緯を経て、自己中心的だった久保の何かが変わり始める。
本編では、試合の最後は描かれていない。
折に触れ描かれる登場人物の回想から、試合と現在、その間の15年間を推し量るしかない。
いや、本編そのものが、プロローグとエピローグに挟まった、回想そのものなのだ。
大阪桐蔭が敗退して、自分の中で今年の甲子園は終わったのだったが……。
今日はまさに、今から熱戦が始まるのだろう。
大延長
kindle価格:684円
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