内田康夫【箱庭】
内田 康夫 著
税込価格: 770円
出版 : 講談社
ISBN : 4-06-263369-8
発行年月 : 1997.3
利用対象 : 一般
浅見光彦は、義姉・和子がひどく落ち込んでいる姿が気になっていた。原因は彼女に送られてきた、差出人不明の脅迫めいた手紙。消印には島根県の「益田」という地名が。不安で怯える和子のために、光彦は島根へ…。【「TRC MARC」の商品解説】
今回は、珍しく義姉が事件の発端を持ってくる。
敵かと思ったのが味方だったり(これは途中で判明)、気を許した相手が敵だったりと、かなり錯綜している。
心配していた女学生の現在は、意外な暮らしを。
実際にあり得ることなのか、政治も病院も?
それにしても、警察の力の大きさを思う。
それよりも、【箱庭】というタイトルが面白い。「ああ、ここに来てやっと」という登場(?)なのだが、実は本書全体が箱庭の世界なのだった。浅見に言わせると、日本自身が箱庭だというのだが。
鳥居はともかく、登場人物たちがみた風景は、日本の原風景に近いかもしれない。
厳島神社というのが全国にあることは、初めて知った。
今回はそうした場所や地名の複数の存在を、うまく使っていた。
著者解説では、いつものようにプロットなしで書いてきてうまく収束させたとある。
それがもっともうまくいった【江田島殺人事件】は、まだ読んでないなぁ。
箱庭
Kindle価格:630円
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