池井戸潤【ロスジェネの逆襲】
池井戸 潤 著
税込価格: 1,575円
出版 : ダイヤモンド社
ISBN : 978-4-478-02050-0
発行年月 : 2012/06/29
利用対象 : 一般
子会社に飛ばされたバブル世代の主人公・半沢直樹。親会社から受けた圧力や嫌がらせは知恵と勇気で倍返し。世代を超えた男たちの戦いが、今始まる! 【「TRC MARC」の商品解説】より
ドラマ「半沢直樹」のラストシーンでモヤモヤした方も、本書を読むとスカッとすること請け合い!
何だか有名人もコメントをしていたらしいドラマのラストだったが、あれが原作通り。著者はちゃんと、落としどころを考えていた。
本書で興味深いのが、【オレたち花のバブル組】で大山常務への人事に対して『甘いよな』と言われていた頭取が、実は深謀遠慮の人だったことだ。
半沢は、随所で若い世代(ロスジェネ世代)へのメッセージを発している。
【オレたち花のバブル組】のそのまま続きである(何ヶ月も経っていない)のに、半沢がやけに年を取った感じがする。落ち着いたというか。
ドラマの最終近い場面を見たから、余計にそう思うのかもしれない。だが、相手の追い詰め方にしても、あくまでも冷静だ。正面切ってきつい言葉をかけたりはしない。
さてストーリーだが、今回はIT産業が登場する。若い経営者たちの戦いである。
その一方のアドバイザー銀行になった、本社。
半沢は、こともあろうに、買収されようとする側のアドバイザー銀行になる。
本社銀行内には、今回も半沢追い落としに必死になる行員たちがいて……。という展開。
30代の経営者(買収されんとしている会社の社長)と半沢の部下は、同級生だった。お互いに認め合い、力を必要としている。
このあたりがあることで、気持ちのいい展開を楽しむことが出来る。
ポスト半沢の登場である。半沢は言う。
『長いものに巻かれるばかりではなく、時には戦え』と。
Kindleで買ったときに比べて、価格が上がっている。というか、当時がかなり下がっていたのだが。いや、この記憶は合っているのだろうか?不確かなので、信じないように!
東野圭吾の【祈りの幕が下りる時】がトップに来るまでは、(ドラマ後の気になり度の故か)売り上げ一位を誇ったいたようだが。
honto価格:1,260円
Kindle価格:840円(今見ると 1,200円)
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