東野圭吾【祈りの幕が下りる時】
東野 圭吾 著
税込価格: 1,365円
出版 : PHP研究所
ISBN : 978-4-569-70039-7
発行年月 : 2008.9
利用対象 : 一般
極限まで追いつめられた時、人は何を思うのか。夢見た舞台を実現させた女性演出家。彼女を訪ねた幼なじみが、数日後、遺体となって発見された。数々の人生が絡みあう謎に、捜査は混迷を極めるが…。【「TRC MARC」の商品解説】
加賀さん最後の事件だろうか?
冒頭に仙台での田島百合子と綿部との暮らしから、核心に入っての彼らの過去。
博美の思い出の中の滋賀での生活など、切ない描写が続く。
そして、事件は加賀自身との関係にまで及んでいくのだった。
ちょっとコロンボ的な要素が入っている。だから、意外性のようなものは少ない。
しかし終章の、綿部の手紙にはやはり泣かされる。
百合子と加賀の絆。父の葛藤。彼の最期については、【赤い指】で描かれていた。
離れてはいても、夫婦・親子の愛情はあった。
対して博美の母親は、徹底して悪役である。
この違いが、あるいは方や被疑者となり、方や真実を暴く側となったのだろうか?
【容疑者Xの献身】で使われていた手法が、今回もあった。
あれ?【容疑者Xの献身】について、まだ書いてなかった。映画には触れているのに……。
関連(?)記事
映画【容疑者Xの献身】
今回、すべて合成音声で読んだ(=聞いた)。勿論、原本は見つつ。
音声デイジーとしての出力で、うまく読んでくれないところは仮名表記にしたり、アクセントの辞書登録をしたり。
肉声と、遜色ない出来だと思う。
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