鴨川食堂
柏井 寿 著
税込価格:1,080円
出版:小学館
ISBN:978-4-09-388334-4
発行年月:2013/11/26
利用対象:一般
寂しさも辛さも吹き飛ばす、美味しい六皿、ご用意しました!京都のカリスマ案内人、初の小説!【「BOOK」データベースの商品解説】
場所は、京都の東本願寺の近く。食関係の雑誌に出た一行広告でたどり着いた客たちが持ち込む、ちょっと変わった依頼に応じるのは、この食堂の娘、「こいし」。
客から丹念に手がかりを聞き、それを元に味を再現するのが、店の主「流(ながれ)」という趣向。
それぞれの話は「1」と「2」に分かれていて、「1」で相談というか「思い出の味」の話を聞き、ほぼ2週間後に「2」で解決する、つまり料理が出てくる。
いずれも、京都にあった店の味だ。それが、日本料理だけでなく、ビーフシチューやとんかつも出てくる。
冒頭の【鍋焼きうどん】では、元刑事で流の同僚だった窪山が持ち込んだもの。
亡き妻の「鍋焼きうどん」の味を、まもなく再婚する相手が作ってくれない。(相手のいる)上州へ行く前に、もう一度味わいたいからと訪ねてきたもの。
「少し苦かった」という窪山の言葉から、ゆずの皮は上に載せると食べないだろうから、亡妻は底に忍ばせていたのではと推理する。
また、最後に「だしの素」を加えることにより少し味を濃くして、窪山が関東の味に少しでも馴染めるようにという配慮も働く。
二編目の【ビーフシチュー】は、何とも甘酸っぱい味がする。
話を聞いている途中から、下鴨神社だなとは見当がつく。実際にあった店なのだろうか?
次の【鯖寿司】は、山口県からの来訪者。
依頼者の高慢な態度に、素っ気なく応対する こいし がちょっと可愛い。
時々出てくる浩さんという若者は、どうも こいし が意識しているようだ。
最初に登場したときは、もっと年が行っているような印象を受けたが。
だが、こってりとした料理解説と京言葉の氾濫に、少々食傷気味になったのも事実(あくまで 涼的にだが)。
著者はグルメ本も出しておられるようだが、シリーズの探偵ものもあるようだ。これらも、京言葉満載の刑事たちが登場するのだろうか?
サピエに、テキストDaisyの鴨川食堂あります。
鴨川食堂
大阪市の給食、量少なくブーイングに、追記しました。
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