折口信夫【死者の書・身毒丸】
折口 信夫 著
税込価格:637円
出版:中央公論新社
ISBN:4-12-203442-6
発行年月:1999.6
利用対象:一般
偶然というのは重なるもので、先日読んだ内田康夫【箸墓幻想】(14.09.03)に、本書がたびたび登場してきた。
無理もない。
舞台である当麻寺と本書とは、深い関係にあるから。
だが、偶然というのはそれだけではない。
折しも、NHK第二放送の「朗読の時間」で、本書が読まれていたのだ。しかも朗読者は、自分が長く師事してきた恩師であった。
そのお声で本書を読む(聞く)。
残念ながら過日の事情(ラジオグラバー(14.08.15))で、全部を録音できなかったのだが。
読むより聞く方が、すんなりと頭に入る。
大津の皇子は、真実はどうあれ、悲劇の皇子として刻みつけられている。その姉の大伯皇女の悲哀をも含めて。
本書のもう一つの要は、中将姫である。当麻曼荼羅を織る経過が、詳細に語られていく。
【身毒丸】も、確か先生からお話を伺った話だった。
両方ともまだじっくりと読み返してはいないが、放送が終わったという節目の時故、アップしておく。
表紙の二上山の写真が、何とも美しい。
本書から思い出した好きな歌があったのだが、どうしても歌詞が思い出せない。
♪あーふたーかーみにゆうひが かかればよー ♪いーちーめーんにかきが いろーづくよ
といった歌詞だったと思うのだが……。
死者の書・身毒丸 1974年5月10日初版発行
1999年6月18日改版発行
2013年5月30日改版14刷発行
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