天藤真【遠きに目ありて】
天藤 真 著
税込価格:778円
出版:東京創元社
ISBN:4-488-40801-X
発行年月:1997.9
利用対象:一般
成城署の真名部警部は、とある縁で知り合った岩井信一少年の聡明さに驚嘆し、目下の難事件“多すぎる証言の問題”の経緯を話して聞かせたところ……!?
究極の、安楽椅子探偵もの。
探偵である信一は、動けない。ひたすら真名部警部の話を聞いて、謎を解く。
その謎解きも面白いが、著者の弱者に対する視点がいい。
と思っていたら、やはり仁木悦子さんの影響を受けていた。
障害児のための施設を、遺産から残そうとした資産家。
田舎の学校の子どもたちに、本を送った刑事。
言葉に気になるところがあるものの、当時からすれば仕方ないか。
この警部が、山口百恵と桜田淳子の区別もつかないと言っている時代だ。
遠きに目ありて 1992年12月25日初版
1994年6月10日4刷
リンク先は、1997年発行の草原推理文庫
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 仁木悦子【聖い夜の中で】(2025.03.27)
- 【本の雑誌 3月号】(2025.03.25)
- 江口恵子【普段使いの器は5つでじゅうぶん。】(2025.03.21)
- 堂場瞬一【英雄の悲鳴 ラストライン7】(2025.03.19)
- 篠田真由美【センティメンタル・ブルー】(2025.03.17)
コメント