天藤真【殺しへの招待】
天藤 真 著
税込価格:648円
出版:PHP研究所
ISBN:978-4-569-70039-7
発行年月:2008.9
利用対象:一般
わたしはあなたがよくご存知の、ある男の妻です。ひと月以内にその男の死亡通知があなたに届きます。彼は病死ではなく、殺されたのです。どうして予言できるかというと……..
ものすごく、面白かった。
『どうして予言できるのかというと、殺すのがわたしだからです』という奇妙な手紙を受け取った五人の男たちが右往左往する。
彼らは年頃も家族構成も、似ている。
手紙を受け取った誰もが、一度は自分のことではないかと疑い、妻に疑惑の目を向ける。
しかしそのことが、妻との絆を深めることにもなっていくのだが。。
以下、ネタバレあり。
第二部で終わらずに第三部があるのは、読後感が悪くなる。
だが、第二部で終わってしまうと、おかしなことになる。矛盾が生じるのだ。
まず、妻は夫が自分以外の人物との接点があることを知らないはずだ。本書のポイントは、なぜこの四人が選ばれたかにもあるのだから。
三人、そのうちに四人が集まるようになるが、肝心の男がその中に入らなかったのは、それぞれに面識があるから。
そこへたどり着くと、あとはいくら色々な傍証があろうとも、真実は一つになってくる。
殺しへの招待
Kindle価格:600円
honto価格:648円
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