塩田雄大【現代日本語史における放送用語の形成の研究】
塩田 雄大 著
税込価格:2,916円
出版:三省堂
ISBN:978-4-385-36458-2
発行年月:2014/08/22
利用対象::研究者
放送のことばは、どのように作り上げられてきたか? 日本語の「音声標準語」成立事情について、「放送用語委員会」議事録など放送用語に関する資料を用いて、現代日本語史の視座から明らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
「依存」は、「いぞん」か「いそん」か?
「間違えやすい漢字」というのがあって、その中のトップが「依存」だ。
ということは、正解は「いそん」であるとしているのだろう。しかし、「いぞん」が市民権を得ていることも確かだ。
従って、『自分が読むときは「いそん」で、校正の時は「いぞん」を許容するかどうかは図書館やグループで相談して」ということにしていたのだが……。
ある日、国立国会図書館の「レファレンス協同データベース」で、
「・・・2014(平成26)年4月にNHKでの運用規定が「イゾンを第一推奨語形とし、イソンも可」というように変更になった(山下洋子(2014))。」というのを見つけた。
その話をしていたら、最近『NHKで「いぞん」と言ってた』という人がいて、やはりこの4月からは上記のようになっているようだ。
で、本書を購入して確認する。
ほかにも、放送開始初期の頃のアクセントで悩んだ話だとか、色々興味深い。
現在も、辞書によって異なったアクセントが掲載されている例もある。
また、熟語の読みについても、かなり詳しい事例がある。
「共通語のはなしことばのお手本は何か」という質問に対して、「NHK」と応えているのが50パーセントを超えていることからも、やはり放送で使われている言葉は意識する必要がある。
著者は、NHK放送分か研修所の主任研究員である。
表紙の写真が、いかにも昭和ではないか(笑)。
現代日本語史における放送用語の形成の研究
2014年9月1日第1刷発行
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