内田康夫【隅田川殺人事件】
内田 康夫 著
税込価格::473円
出版:角川書店
ISBN:4-04-160742-6
発行年月:1998.5
利用対象:一般
白金台の八芳園で行なわれた池沢英二と津田隆子の結婚式の披露宴に、池沢と絵画教室の仲間の浅見雪江も招待された。ところが当日、新婦が現われず新郎だけの奇妙なパーティーとなってしまった。
20年前の隅田川は、まだまだ今日のようには回復していないようだ。
昨年・その二年前と、隅田川河畔の場所へ行った。水上バスに乗りたいなと思っていたところでの本書。
しかし今回は、何となくあっさりと終わってしまったというか、これまでと趣が違う。
著者はよく、本の構成を考えずに(悪い言い方だと行き当たりばったり的に)、書いている内に物語の方が進んで行くといったことを、あとがきで書いておられる。
そんなことないだろう、ちゃんと落ち着くところへ落ち着いているよというのが、ほぼこれまでの感想だった。
しかし本書は、まさにそんな感じ。話が進んでいって、収拾つかなくなったような転回で、突然犯人が出てくる。それを無理矢理以前出てきた人物と結びつけるのに、少々無理がなかったかな?
それから、主役(?)の池沢の存在が今ひとつはっきりしない。
池沢に肩入れして事件を調べよと言った雪江の態度も、いつもと違う。
など色々と不満を述べたが、いつもの展開でなかったことへの違和感かなぁ。
偶然だが、「花(♪春のうららの隅田川……)」を聞くチャンスが、最近多い。
隅田川殺人事件
Kindle版:420円
honto価格:454円
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