アガサ・クリスティ【死との約束】
アガサ・クリスティ著
高橋 勇 訳
税込価格:842円
出版:早川書房
ISBN:4-15-130016-3
発行年月:2004.5
ポワロは、関係者の発したたったの一言で、事件を解決した。
あとは、その周辺の矛盾点などを一つ一つつぶしていっただけという感じ。
しかしそのつぶし方が、それぞれ面白かった。
ウエストホルム郷夫人という代議士と保母のピアスがなぜ一緒にこうどうしているのかが、判らなくなってしまっていた。最初に説明があったのだろうが……。
そのウエスホルム郷夫人とピアスの観察力の違いに目を付けたポワロは、さすがだ。
5年後というのもあって、みんなうまく落ち着いているようでよかったと言うことだろう。
しかしここに出てくるポイントン夫人というのは、実に強烈な個性を持っている。
それにしても、その子どもたちの従順ぶりと言ったら……。実際には、ポイントン夫人が死ぬことによって遺産が入るから、反逆して家を出るわけにもいかなかったのだろうが。
意外な犯人だったのだが、読んでいたはずなのに、全く覚えていなかった。
クリスティは断片的にでも結構覚えている作品が多いと思っていたのだが、実際にはこの体たらくである。
死との約束
Kindle価格:619円
honto価格:669円
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 中山七里【能面検事の死闘】(2024.12.02)
- 11月の読書メーター(2024.12.01)
- 北村薫【中野のお父さんは謎を解くか】(2024.11.30)
- 原田ひ香【あさ酒】(2024.11.26)
コメント