今野敏【殺人ライセンス】
今野 敏 著
税込価格:1,700円
出版:実業之日本社
ISBN:978-4-408-55157-9
発行年月:2008.9
利用対象:一般
高校生キュウは「殺人ライセンス」というサイトに遭遇。それは、ターゲットを殺害するゲームだった。その後、ゲームの標的らしいストーカー公務員の殺人事件が発生。【「TRC MARC」の商品解説】より
相沢は、会社をリストラされて探偵業を始めることにした。
妻からは冷たくされ、娘の麻里は口も聞いてくれない。
その麻里と同級生の祥子は、深夜のテレビから声を聞く。
一方祥子は部屋で過ごすのが怖くなり、居間で家族と過ごす時間が長くなる。母親の手伝いをしたりする内に、ある意味世界観が変わってくる。
警察署長シリーズでもそうだったのだが、捜査の様子だけでなく、関係者の家庭事情が、今回も一つのテーマになっている。
そしてそれが、よい方へ収束していくのも、署長シリーズと同じだ。
不思議なのは、相沢の妻が彼が失職して探偵になったことを責めるばかりで、自分でもなんとかしようととは思わないこと。あげく、
『私に働きに行けと言うの?』とまで言う。
ネットが生み出す闇のようなものが描かれていて、怖かった。
データのやりとりはネット経由でなく物理的なものなのだが、まさかフロッピーディスクということはないよねと思ったのだが、さすがにそうではなかった。MOという言葉が出てきて、懐かしかった。
舞台は、20002年の頃だという。
殺人ライセンス Kindle版:520円
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