篠綾子【華やかなる弔歌】
篠 綾子 著
税込価格:734円
出版:角川書店
ISBN:978-4-04-102490-4
発行年月:2015/03/25
利用対象:一般
後鳥羽上皇から勅撰和歌集の六人の撰者の一人に任命された藤原定家。そこにある日、歌神と名乗る者から脅迫文が届く。【「BOOK」データベースの商品解説】より
【幻の神器】(15.05.27)より先に読んだ本。ここへ登録(?)つまり下書きにしたまま、放置していた。
思ったより、面白かった。
あの藤原定家が探偵役?
シリーズになるかどうかは判らぬが、どうやら本書は二作目らしい。
後鳥羽上皇の勅撰和歌集を編纂している作業中に届いた脅迫状。
その脅迫状には、六歌仙の歌と、それに弔歌が添えられていた。
実際に定家が恋心を抱いていたという式子内親王も登場する。
途中で出てくる探偵指南役の長覚は、前回から引き続きのお役周りのようだ。
後鳥羽上皇と言えば「承久の乱」の首謀者という印象だし、百人一首でも恨みがましい歌が選ばれている。
ちょっと探したのだが、定家とは非常に緊密な関係にあった時期があったが(それがこの頃?)、後に疎まれてもいる。
百人一首は、定家の上皇への鎮言だとも言う。
しかし本書に出てくる上皇と天皇の関係も、また悲しい。
定家のライバルとして描かれる源通親は、実際に急死しているようである。
華やかなる弔歌
Kindle価格:680円
honto価格:734円
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