羽田圭介【盗まれた顔】
羽田 圭介 著
税込価格:788円
出版:幻冬舎
ISBN:978-4-344-42264-3
発行年月:2014/10/03
利用対象:一般
手配犯の顔を脳に焼き付け、雑踏で探す見当たり捜査。記憶、視力、直感が頼りの任務に就く警視庁の白戸は、死んだはずの元刑事を見つける。白戸が追い始めると元刑事にまつわる陰謀が露見し…。【「TRC MARC」の商品解説】
初めての作家さん。
Twitterで、「僕も芥川賞とったんですよ」 というご本人のPOPが話題になっていた。対象の本は【スクラップ・アンド・ビルド】だが、まだ高いので本書を読んでみた。
いやー、面白かった。
「見当たり」という職務があることも、初めて知った。
もっとも、堂場駿一の【アナザーフェイス】シリーズに出てきていたと、息子が言っていたが……。気づいてなかったなぁ。
これは本当にある職種のようで、実際の密着映像もあった。
その「見当たり」で捕まえた1件ずつを、丁寧に描いていく。それが、やや冗長と感じることもある。
物語は、後半、主人公が容疑者を大阪まで送っていって新大阪駅でミスをしたあたりから、違った展開を見せる。
一方、彼の私生活も描かれる。
刑事で同棲中というのは、多分初めてだ。しかもきっかけが出会い系サイトだったというのも。
「警察官はなるべく早めに結婚すべし」といった話を聞かされる……というのは、よくあるのだが。
その同棲中という不安定な暮らしの中で、彼女との関係にフト忍び寄る疑惑。
こちらへもシフトしつつ、本筋の方はハードボイルドの様相を呈してくる。
いずれにしても、こんな話はフィクションだけであってほしい。
著者は高校生の頃にデビューして、何度か芥川賞候補になりながらも、今回ようやく受賞。又吉ばかりが取りあげられている感は確かにあるし、自分自身もこのPOPのことがあるまで意識に上らなかった。
もう少し、色々読んでみよう。
盗まれた顔
Kindle価格:694円
honto価格:750円
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