夏樹静子【特急夕月】Audible
夏樹 静子 著
ナレーション:福士秀樹
Audible会員のみ
出版:ことのは出版
ASIN: B018LCBRSM
発行年月:2015/8/24
利用対象:一般
田島(この漢字でよかったのかな?)がビールを飲もうとしてふと影に気づくところから、ストーリーの先は判ってしまう。
一種の「倒叙物」と言えるのだろうか?
この判ったところから、犯人の視点での描写もあるが、被害者側の描写も多い。
時刻表のトリックを使った(使うつもりだった?)もので、それが楽しい。
以下、時刻表トリック。
大牟田(「阿蘇」18:08)~博多(19:21)
→乗換:博多(「ひかり」152号19:24)~広島(21:20)
→乗換:広島(「夕月」21:21発予定)
ここで1分しかないのだが、「夕月」が4・5分遅れた。
「阿蘇」を、小郡あたりで待つ。
ハプニングが起きて状況が二転三転。その度に恩田(でいいのかな?)の心理と態度が豹変するのが、面白くもあり哀れでもあり、というところ。
ラストの、二人が目を合わせたところは、確かに読んだ記憶がある。
その一瞬、田島と恩田の目が空間でぶつかった。 そして何故か二人は、最初にして最後の、わけもない笑いを交わし合ったのである。
本書は【夏樹静子のゴールデン12】に収録されているほか、鉄道ミステリーのアンソロジー【特急出雲】にも入っているようだ。
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