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2016.04.08

さくら

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さくら

茨木のり子(1992年)

ことしも生きて
さくらを見ています
ひとは生涯に
何回ぐらいさくらをみるのかしら
ものごころつくのが十歳ぐらいなら
どんなに多くても七十回ぐらい
三十回 四十回のひともざら
なんという少なさだろう
もっともっと多く見るような気がするのは
祖先の視覚も
まぎれこみ重なりあい霞だつせいでしょう
あでやかとも妖しとも不気味とも
据えかねる花のいろ
さくらふぶきの下を
ふららと歩けば
一瞬
名僧のごとくにわかるのです
死こそ常態
生はいとしき蜃気楼と


20120414_145321昨日の雨で
散ってしまったさくらも多いでしょう

でも今年は
途中寒かったので、随分長持ちしたような


あと何回
さくらを見ることができるでしょうか


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コメント

猫の影千代が川を流れる桜の花びらを追いながら
川べりを走っていたのを思い出しました。

13年目 早い時期から始められたのですね。

コメントするときに自動的に出てくる私のメールアドレスが
以前のものだったので今のメールアドレスに直しましたが
次回から新しいほうで表示されるかしら。

投稿: つつじ | 2016.04.08 01:01

つつじさん

コメントをありがとうございます。
景色は、自分の体験と一体化することがありますね。

新しいアドレスで「この情報を登録する」にチェックを入れて頂くと、次から表示されると思います。

投稿: | 2016.04.08 19:21

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