横山秀夫【64(ろくよん)上】
横山 秀夫 著
税込価格:691円円
出版:文藝春秋
ISBN:978-4-16-790292-6
発行年月:2008.9
利用対象:一般
元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上。記者クラブと揉める中、昭和64年に起きた誘拐殺人事件への警察庁長官視察が決定する。だが被害者遺族には拒絶され、刑事部には猛反発をくらい…。【「TRC MARC」の商品解説】より
いつものように警察内の暗部に踏み込んだ内容だ。
警務部対刑事部。
三上には、娘の家出という、思ってもみなかった弱点が生じる。広報部改革も刑事への復帰をも諦めざるを得ない状況に追い込まれていく。
広報官という位置にあっても、刑事職への愛着が消えない三上。
それが、刑事部を追求する足場を組まざるを得ない立場になってしまった。
長官視察という難行事が迫っている中、14年前の「64」と呼ばれる誘拐事件が謎の焦点だ。
それに加えて、今回は主役の三上と、彼の高校時代の同期生二渡との葛藤が絡む。
剣道部での実力による関係と、警察に入ってからの階級による上下関係。
自分の生殺与奪を握る立場になった二渡との対決が、もう一つの鍵か?
上巻は、二渡の不思議な行動で終わっている。
【半落ち】で寺尾聰の顔が浮かんできたように、今回は佐藤浩市がチラチラしてくる。
佐藤浩市に顔が似ている娘が家出するって、ないような気がするが、
作中の三上は、初対面の子どもがクスクス笑うような面貌なのだが。
64
Kindle価格:691円
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