大崎梢【配達あかずきん】
大崎 梢 著
税込価格:670円
出版:東京創元社
ISBN:978-4-488-48701-0
発行年月:2009.3
利用対象:一般
駅ビルの六階にある書店・成風堂を舞台に、しっかり者の書店員・杏子と、勘の鋭いアルバイト・多絵が、さまざまな謎に取り組んでいく。【「BOOK」データベースの商品解説】
著者の本は、これまで【サイン会はいかが】【忘れ物が届きます】と読んできたが、どうも逆に辿っている模様。「本邦初の本格書店ミステリ、シリーズ第一弾。」とあるから、これが最初の方の作品のようだ。著作一覧を見ても、そうだった。
冒頭の【パンダは囁く】は、かなり怖い話だ。
同じような話を、仁木悦子が書いてなかったかなぁ
次の【あさきゆめみし】は、衝撃的だった。
まずは依頼人(?)の20年近く前の体験も衝撃なら、その後の展開もだ。
野守は見ずや君が袖振る
昔はものを思わざりけり
しかし、この高校生が生きていたとして、光源氏にならないという保証はなかった。思い出の中にいつまでも存在し続ける方がよかったのかもしれない。
のほほんとしたバイトのひろちゃんが登場する表題作【配達あかずきん】は、ちょっと嫌な印象で終わった。あまりにも身勝手な犯人たちと、それとまったく気づいていないひろちゃんとの対比が救いか。
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