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2017.05.19

多岐川恭【的の男】

的の男

的の男多岐川 恭 著
税込価格: 1,365円
出版 : PHP研究所
ISBN : 978-4-569-70039-7
発行年月 : 2008.9
利用対象 : 一般

極悪非道な強腰で成り上がった実業家・鯉淵丈夫は、過去買った恨みも数知れず。肚に据えかねた七人が鯉淵めを亡き者にしようと秘策を凝らすが、憎まれっ子世に憚るを地で行くこの男、そう簡単には死んでくれそうもない。連作倒叙ミステリ。


げに恐ろしいのは、「女の執念?」 (ネタバレに近いものあり)

一つ一つの短編のタイトルは「一文字」。そしてそれが、凶器になっている。

「網」「銃」「穴」「錠」「毒」「紐」「髪」「牙」と来て、最後が「女」。

8篇のいずれにも登場する彼女の、しかしそれと判りやすいのが惜しいかな。伏線らしき言動も、それはそれで「当たった-」となるが。

しかしその彼女も最後には……。だから、男なんて信じちゃダメだってば。


的の男
Kindle価格:486円
honto価格:486円


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コメント

読まれたんですね。
前半からなんとなくあの人が怪しい感じは伝わるんですが、中盤で1回ひねることで意識が別の方に向けて、さらに2つめをもってくるのはなかなか上手いと思いました。
まあ、そんなに都合よくいくかな、という気は確かにしますが(苦笑)。

投稿: sugata | 2017.05.20 23:58

途中ホームズを思い出したり、ワンちゃんや穴の話ももどこかで読んだりしたなという気もしました。

最後は、ちょっと可愛そうかなぁ。どうしても、女性に肩入れします。

投稿: | 2017.05.21 11:13

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