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2017.08.07

堂場瞬一【高速の罠】

高速の罠

高速の罠堂場 瞬一 著
税込価格: 734円
出版 : PHP研究所
ISBN : 978-4-569-70039-7
発行年月 : 2008.9
利用対象 : 一般

父・大友鉄を訪ねて高速バスに乗った優斗は移動中に忽然と姿を消してしまう。誘拐か事故か。優斗が行方不明のさなか、さらにバスの大事故が発生。混乱を極める難事件に県境を越えて大友鉄が立ち向かう…。【「TRC MARC」の商品解説】

何ともひどい話だ。
事件というより、その背景が。いやでも、ここ何年かの出来事を思い出してしまう。
好きで働いている人の誇りを奪い、人生を狂わせる。


大友の保護者的存在が、福原から後山に移ったのだが、この水戸黄門的印籠のおかげで、大友は事件に首を突っ込むことが出来る。
自身の受難のせいでこれまでのようにアクティブになれない自分に苛立ちつつ、被害者の親として、また警察官として立ち向かっていく。


静養を兼ねて帰っている実家と父親のことが、少し新鮮だった。
その分、義母の聖子さんは今回あまり出てこない。

同期の柴と敦美のフォローが、それぞれのやり方で楽しかった。
高校時代の同窓生で長野県警に入った高木が、地味にいい雰囲気を出している。
対照的に、警視庁の後輩足達の描き方も面白かった。この足達は所轄の刑事だから次の【愚者の連鎖】(17.07.26)では出てこなかったが、シリーズが続けば登場することもあるだろうか。


高速の罠
Kindle価格:730円
honto価格:730円


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