井上ひさし【父と暮せば】
井上 ひさし 著
税込価格: 410円
出版 : 新潮社
ISBN :4-10-116828-8
発行年月 : 2001.2
利用対象 : 一般
「うちはしあわせになってはいけんのじゃ」愛する者たちを原爆で失った美津江は、一人だけ生き残った負い目から、恋のときめきからも身を引こうとする。そんな娘を思いやるあまり「恋の応援団長」をかってでて励ます父・竹造は――。「
元はといえば、山田洋次監督の【母と暮せば】だった。監督がこの【父と暮せば】に言及していらっしゃったように思う。その頃から気になっていたのだったが、かなり有名な戯曲だったことも知らなかった。
【母と暮せば】が残った母と長崎原爆でなくなった医学生の息子だったの対して、こちらは父と娘である。
登場人物は、二人だけ。
生き残ったことに後ろめたさを感じている美津江と、そんな娘を思いやって、折に触れ出てくる父の竹造。
他の人物や周辺については、全て二人の会話の中で表現される。
広島弁での会話が、いい雰囲気を醸し出している。
その中で示される、原爆の悲惨さ。
どなたにも、読んで頂きたい本である。
父と暮せば
Kindle価格:370円
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