笹沢左保【空白の起点】
笹沢 左保 著
税込価格: 576円
出版 : 日本文芸社
ISBN : 4-537-08031-0
発行年月 : 2008.9
利用対象 : 一般
真鶴の海岸近くの崖から男が突き落とされ墜落死する。折しも、付近を通過中の列車の乗客が事件を目撃するが、目撃者の一人は被害者・小梶美智雄の娘・鮎子であった。
冒頭は、保険会社の調査員が大阪からの帰途、この列車に乗り合わせているところから始まる。
保険会社同士は横のつながりがあり、多額の保険金をかけていた場合「要注意人物」と見なされているという。
調査員の新田純一はそれを思い出し、独自に捜査を始める。
この新田という人物は何だかニヒルな感じがするが、過去に何かあったらしい。
他社の女性調査員は新田を気にしていて、ついに男女関係にまで持って行くのだが、この辺りの新田の心理がよく判らない。
警察が容疑者を特定して、その容疑者が自殺してしまうあたりから、話はより深刻になっていく。
しかし、この犯人。本当に辛かっただろうな。
被害者を意のままに(?)操るあたりに少し無理を感じたが、いいドラマを見た感があった。
sugataさんが2時間サスペンスと仰っていたが、火サスのラストシーン、音楽があってクレジットを背景にするのは、犯人の後ろ姿あたりで終わった方がよかったかな。
空白の起点
Kindle版価格:540円
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