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2017.11.23

西村京太郎【寝台特急あかつき殺人事件】

寝台特急あかつき殺人事件

寝台特急あかつき殺人事件西村 京太郎 著
税込価格: 555円
出版 : 光文社
ISBN : 978-4-334-73243-1
発行年月 : 2001.12
利用対象 : 一般

大阪で探偵事務所を開業する元刑事の田辺に、若い未亡人と寝台特急「あかつき3号」で佐世保まで行ってほしいという依頼が舞い込む。だが、田辺を待っていたのは黒い罠。十津川は元部下を救えるか? 【「TRC MARC」の商品解説】より

「あかつき」に惹かれて、思わず購入。昨日の新幹線で楽しめた。

最初のノベルズ版発行は1983年6月だから、当時のブルトレのことがわかって面白い。

ラストランの年に乗った「あかつき」は、京都発だった。その時は長崎行きに乗ったのだが、切り離しは鳥栖駅で、夜中に降りて見に行ったものだ。
また、その時はA個室に乗っている。

この頃の「あかつき」には、1080年頃に家族で乗車。食堂車が付いていたかどうかは、記憶にない。
当時は「あかつき1号」「あかつき3号」があったが、そのどちらだったかも、切り離しはどこで何時だったかも覚えていない。


本書によると、「あかつき3号」の切り離しは小倉駅で、その後長崎行きが先発する。
そして前後して同じ鹿児島本線を走り、折尾で長崎行き「あかつき3号」はそのまま鹿児島本線を原田まで。佐世保行き「あかつき3号」は、折尾で筑豊本線に入って、原田で再び鹿児島本線に入る。

従って、「長崎行き」「佐世保行き」だが同じ名前の「あかつき3号」が、前後して走っている路線がある。途中の停車駅は若干違うが、鳥栖・佐賀・肥前山口には、「あかつき3号」が二回停車することになる。

「あかつき1号」の分離駅は肥前山口なので、二つの「あかつき1号」が二度停車する駅はない。


以下、ネタバレあり。


さて、長崎行き「あかつき3号」は、佐賀に午前7時10分に着く。
一方、佐世保行き「あかつき3号」の佐賀到着は、午前7時36分。発車は37分として、27分間ある。

この間に近くのマンションまでタクシーで往復して殺人を犯すというのが、本書の謎解き。
しかも後から出てくる(ばらされる)のだが、男装した女性なので、駅のトイレで着替える必要もあった。

タクシーは、行きは駅からだから可能だとして、帰りにはうまく拾えるのか?


かなり無理を感じるのだが、トリックとして「27分間」を使うというのは面白い。
時刻表に正確な当時だからこその、トリックと言えよう。


この手の時刻表トリックは、今では殆ど使えないだろうな。


リンク先は、2013年発行のTOKUMA NOVELS版。画像は、2001年12月発行の光文社文庫版。Kindle版は、これを底本にしている。


寝台特急あかつき殺人事件
Kindle版価格:540円


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