石井明日香【ひさかたのおと 1】
石井 明日香 著
税込価格: 670円
出版 : 講談社
ISBN : 978-4-06-510730-0
発行年月 : 2018/01/05
利用対象 : 一般
小笠原周辺の小さな島「青島」に赴任することになったカタブツ教師・巽(たつみ)は、自分の常識では計り知れない現象にあう。【商品解説】より
今日の朝日新聞読書欄でのお勧め本
冒頭『いつか おおきくなったら 返しに行こうね
あの島へ――』とある。
ちょっとワクワクしながら、ページを繰る。
赴任先の青島へのフェリーで、柚木巽は同乗している島の子らしい二人連れに会う。
一人は島が見えたところで海に飛び込み、先に行ってしまう。
度肝を抜かれる、巽。
彼はこの暑いのに、スーツ姿だ。
お迎えの人と一緒に来たのは、幼なじみ遥だった。
巽は4歳まで、この島にいたのだった。
巽が案内されたのは、元いた家だった。
一人になった巽は、不思議な体験をする。
左の翼がもげた鷺のその翼を、影から見つけて元通りにする。
本土へ移ってから、巽は母から「イクリ」という石を貰う。
彼はこれをお守りにしていて、理にかなわないことに行き当たったとき、握りしめる。
そして母は、
『いつか おおきくなったら 返しに行こうね
あの島へ
ひさかたのおとの 生まれるところへ』
と言っていたのだ。
【第1話 はじまりのおと】でそういう導入部分があって、
【第2話 なみのおと】では、海での体験。
新学期で中学1年の担任になった、巽。
生徒は、あの船に乗っていた二人だった。
二人に誘われて海に潜るようになった巽は、ここでも不思議な体験をする。
海の一部分が凪いでいて、海の中から見ると鏡のようになっている。
しかし抜け出せずに焦る、巽。
その時、海上ではサギが羽ばたいて風を起こして波立たせ、凪を止めたのだった。
遙は、サギが恩返しをしたのではと言う。
以下、
【第3話 かみなりのおと】
【第4話 きりのおと】
【第5話 むしのおと】
も、楽しめた。
続刊をどうしようかな。これは続けてもいいかな。
ひさかたのおと 1
Kindle版価格:540円
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