佐藤多佳子【しゃべれどもしゃべれども】
佐藤 多佳子 著
税込価格:724円
出版 : 新潮社
ISBN : 4-10-123731-X
発行年月 : 2000/06/01
利用対象 : 一般
俺は今昔亭三つ葉。当年二十六。三度のメシより落語が好きで、噺家になったはいいが、未だ前座よりちょい上の二ツ目。自慢じゃないが、頑固でめっぽう気が短い。女の気持ちにゃとんと疎い。そんな俺に、
再読
あれ?こんな話だったかな?
話し下手な女の子に、落語を教える話じゃなかったかな?
と思いながら読み始めたのだが、だんだんその話になっていった。
ただ、女の子は思っていたよりうんと癖のある、性格悪い女子、十河。
それに緊張すると吃音が出るいとこの良に、関西から転校してきていじめに遭っている生意気な小学生村林。
彼らに、話し方ではなく落語を教えることになってしまった、三葉。
そこに、元プロ野球選手で解説をしている湯河原も加わる。
彼らはすべて、話すことが苦手だ。
三葉の語りで進んでいくのだが、彼自身、なかなか殻が破れなくて悩んでいる。
型から入り、普段も着物で過ごしている三葉は、本職でも型どおり師匠の真似から抜け出せないのだ。
脇役に、いい感じの人物が出てくる。
三葉の祖母は、典型的な江戸っ子だ。車が好きでスピード狂でもある。
また、同門真打ちの「兄さん」も、いい。
そして、師匠とそのライバル師匠。
佐藤多佳子さんは大好きで、↓で紹介している以外にも読んでいるが、記録していないなぁ。
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しゃべれどもしゃべれども Kindle版価格:648円
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