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2018.10.12

結城昌治【長い長い眠り】

長い長い眠り

Photo結城 昌治 著
税込価格: 540円
出版 : 東京創元社
ISBN : 978-4-488-47802-5
発行年月 : 2008/7/31
利用対象 : 一般

容疑者たちが持つ山ほどの動機と、ことごとく怪しいアリバイ。どっちを向いても容疑者だらけ!?シリーズ第二弾。

被害者はなかなか判らなかったのだが、それは付けひげなど偽装されていたからだった。
その被害者はなかなか発展家で、今は4人目の妻との離婚話が進んでいる。
家族は、その妻と最初の妻の連れ子である娘。

浮気相手もそろそろ飽きられている。

離婚されれば家無しになるが、死なれれば遺産が入る、妻。
小料理屋を出している浮気相手も、追い出されるはずが死なれればそのまま安泰である。また、彼女は被害者の友人と密かに通じている。

他にも従業員や俳句仲間など、登場人物のことごとくが怪しい。

彼らの何人かがお互いに関係していて、人物関係が若干ややこしい。


そして最後は、思いがけない人物が犯人だった。
その遠因が、それぞれの「そそっかしさ」から来ているとは、被害者よりも犯人が浮かばれないなと思ってしまった。


この頃、女性が職業を持って自立するのは、なかなか大変なことだっただろう。
「バタ屋」とかいう言葉も、もう死語だなぁ。


著者が波郷と同じ療養所に入所してらしたことがあったとか。
波郷の句に感動した著者は、本書でも使っている。

朝顔の 紺の彼方の 月日かな

紺色の朝顔は、好きだ!


長い長い眠り
Kindle版価格:540円


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