佐野洋【別人の旅】
佐野 洋 著
税込価格: 648円(電子書籍版)
出版 : 光文社
ISBN : 9784334725150
発行年月 : 2010/07/01
利用対象 : 一般
さまざまな勤め人が、それぞれの休暇で体験する非日常的事件。
最初の方はリフレッシュ休暇的なものだったが、だんだん毎年の夏休み+土日休くらいのものになっていったことに、少々違和感があった。
それについては、「あとがき」で明らかになった。
本書は雑誌の連載で、一話1ヶ月が目安だったらしい。
当初はリフレッシュ休暇なども取り入れられていた頃で、旬な話題だったのが、だんだん景気が悪くなっていったことで、時代にそぐわないと判断されたようだ。
【兄を探す】
【小さな目】
【芝の企み】
【蘇った情景】
【別人の旅】
【秘密の部屋】
【孤独な少年】
【終わるとき】
これまた、読み終わってみればどれがどれだか判らなくなっているが……。
両親が離婚。母親に引き取られたものの、その母親は本当の母ではないのではと悩む少年を描いた【孤独な少年】がよかった。
もしかしたら本当の母かもしれない人とその夫と、北海道旅行をするのだが。
途中でからくりが判るのだが、この少年の心情がいじらしく、幸せになってほしいと思う。
ラストの【終わるとき】には、イライラした。
こんなお気軽で自分勝手な男とは、友だち関係を解消した方がいい。
表題作【別人の旅】は、意外や怖い展開になってしまった。
結局、現世から離れて悟りを開いた方がいいようだ。
別人の旅~私的休暇白書~
Kindle版価格:unlimited
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