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2018.12.13

近藤史恵【天使はモップを持って】

天使はモップを持って

天使はモップを持って近藤 史恵 著
税込価格: 756円
出版 : 文藝春秋
ISBN : 978-4167716011
発行年月 : 2006/06/01
利用対象 : 一般

深く刺さった、小さな棘のような悪意が、平和なオフィスに8つの事件をひきおこす。社会人一年生の大介にはさっぱり犯人の見当がつかないのだが—【「BOOK」データベースの商品解説】より

新卒社員の「ぼく」は、職場では年下の先輩(?)にまで「大介君」と呼ばれている。


その大介が語り手になって、会社内で起きた事件を取り上げていく。
ま、冒頭の【オペレータールームの怪】は導入で、やがて良好な関係になるのだからいいとして、

【ピクルスが見ていた】は殺人事件だし、
【心のしまい場所】は、マルチ商法のあくどさが出てくる。


たしかに、小さな悪意は救いがたい。
だが、次々と新しい物語に進むにつれ、だんだん悪意もひどくなっていく。

【ダイエット騒動】では、キャーキャー騒いでダイエットすることが、他の人を傷つけていることに気づかない愚かさ。

【ロッカールームのひよこ】の犯人など、悪意そのもの。目の前にいたら、張り倒したい。


Amazonでのレビューの中に、『男尊女卑的な記述が散見され、好感がもてません。』というのがあった。
『この会社はそんなところ(男を出せと言うようなこと)だ』とキリコに言わせているが、それを容認しているのではないように思う。


シリーズものだが、今後読み続けるかどうか?
キリコは楽しいが、オペレーション室の人間模様が今ひとつ魅力的でないし……。

などと思いながら読んでいたのだが、最終章の
【史上最悪のヒーロー】には、仰天。

大介は部署が変わり、母親が亡くなって、結婚している。
その結婚生活は、何だか気が重そうだ。

持って回った書き方で一生懸命ミスリードをしているのだが、どこか不自然。
キリコの性格からして、あり得ない言動だし。


色々あるが、キリコの仕事ぶりは、「ああなりたいな」というモチベーションアップには繋がる。


天使はモップを持って
Kindle版価格:709円


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