佐野洋【検察審査会の午後】
佐野 洋 著
税込価格: 617円
出版 : 光文社
ISBN : 978-4-334-74492-2
発行年月 : 2008.10
利用対象 : 一般
「あなたは検察審査員候補者に選ばれました」高校教師・佐田のもとに届いた一枚の葉書。それは、検察官が下した不起訴処分の妥当性を市民が審査する日本独自の「陪審制」検察審査員の選任通知だった。
検察審査会というのは、検察庁が不起訴にした処分を不服として、被疑者が申し立てて会議が開かれる。
従って、検察庁で調べたことを元に、不起訴処分が正当かどうかを審査する。
ということのようだ。
裁判員制度が始まる前に、著者はこの作品を書いている。
この検察審査員というのは任期は半年で、3ヶ月毎に半数ずつ入れ替わる。
佐田は審査員ではなく、予備の委員だ。しかし、毎回の審査会には、出席の義務がある。
スキャンダルが元で都立高校を辞めて私立高校に勤めているのだが、元の学校の教え子や、浮気相手だった女性と声が似ている審査員と、会議後に喫茶店で話し合うのを楽しみにするようになった。
一つずつの事件の取り上げ方も面白く、市民の目から見た裁判というのがなかなか画期的だった。
今の裁判員制度では、かなり深刻な事件も取り上げるようになり、↓のような事態にもなっている。
検察審査会の午後
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