連城三紀彦【顔のない肖像画】
価格:670円
出版社: 実業之日本社
レーベル: 実業之日本社文庫
サイズ:16cm/314p
利用対象:一般
ISBN:978-4-408-55310-8
本物か、贋作か——オークションに隠された真実とは。読み継がれるべき叙述ミステリーの傑作、待望の復刊。表題作ほか全6話。【本の内容】
冒頭作【穢された目】は、読んでいる内に芥川の【藪の中】を思い起こさせる。
と見せかけて於いて、……。
やはり、連城三紀彦はスゴイ。
【路上の闇】は、心理戦。
これが一番面白かったかな。
【ぼくを見つけて】では、幼い知恵が過去の犯罪を暴き出す。
しかし、藤岡陽子【むかえびと】(19.02.23)でも感じたのだが、医師が犯罪者になったとき、その影響は本当に恐ろしい。
【孤独な関係】
お金のある人は、同じ孤独を癒やすのでも、随分と優雅なことが出来るものだ。
友だちへの電話(?)で語っていくという形を採って、最後はその友だちが真相を語る。
関係者全部の言動が、少々鬱陶しい。
さて表題作の【顔のない肖像画】。
実在の画家をモデルにしているようだが、何だか狂気の世界のようで楽しめなかった。
代表作、そして大好きな【戻り川心中】もそうだったが、こちらは存分に騙されて堪能した。
だが画の世界というのが今ひとつ判らないことだらけで、それもあるかな?
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