佐川光晴【おれたちの約束】
価格:540円
カテゴリ:一般
発売日:2016/05/20
出版社:集英社
- レーベル:集英社文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-08-745442-0
父の逮捕から2年、高見陽介は高校進学を機に札幌の養護施設から仙台の寮に移った。【「TRC MARC」の商品解説】
「おれ」は仙台の高校へ進み、新しい環境に身を置くことになった。
今回も、周りはみんないい人で、「おれ」は恵まれていると思う。
いや、父親の犯罪さえなかったら、超進学校で満ち足りた生活をしていたことだろう。
しかし、著者は「おれ」に度々言わせている。その試練があったからこそ、おばさんや今の友だちにも巡り会えたと。
さてその「おれ」が学校側に一番気を配ってほしいこと。言わずもがな、父親のことを明らかにしてほしくないということだ。
順調な高校生活だが、若干の波風は立つ。
男子校で進学用の寮に入っている「おれ」には、入学時のテストが同じ2番だった中本や芸大を目指す菅野など、打ち解けることの出来る友人も出来た。
舎監であり担任でもある先生も、話せる人だ。
中本は生徒会の会長を目指しており、最初の難関が競争相手の立候補者だった。
その立ち会い演説会の最中、中本のスキャンダルがヒソヒソと流れる。
それを救うため「おれ」は、全一年生の前で自分の経歴をばらす。
次に立ちはだかったのが、中国からの留学生、周。学友と話しもせず、中本からの話しかけにも無視で応えている。
しかし彼も、囲碁を通じて間もなく仲良しになる。
ちょっと出来すぎの感はあるが、こうして迎えた秋の文化祭。
その最中、未曾有の地震が起き……。
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