佐川光晴【おれのおばさん】
東京の名門校に通うエリート中学生・陽介は、父の逮捕によって生活が一変。母の姉で元女優の変わり者のおばさんが営む札幌の養護施設で暮らすことに…。【「TRC MARC」の商品解説】
再読だが、以前より一層面白く感じた。
陽介とが吉見と大竹とのトラブルで親子揃って呼び出されたとき、大竹の父親に対するに吉見の父親の態度が非常に立派だった。なかなかああは行かないだろう。
その後、若干の距離を保ちながらも、洋介と吉見はいいライバルとして中学生活を送ることが出来る。
この時の、学校側の対応がまたいい。実は校長はおばさんのファンだったようだ。
途中、おばさんの後輩が仕事をしている奄美大島の家を借りて、夏休みをそこで過ごす。
そこまでの道中が、鉄子である女子二人のプランで4日かけて舞鶴から鈍行で行くというのも楽しい。
この奄美大島での滞在は、参加した二年生それぞれの進路を決める上での大きな体験になった。
おばさんも、その元旦那や後輩たちの北海道での破天荒な学生時代というのも、「昔懐かし」なのだろうな。
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