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2019.05.11

原田マハ【異邦人】

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価格:1836円

    • サイズ:20cm/377p
  • ISBN:978-4-569-82381-2
画廊の青年専務と結婚し、出産を控えて京都に長逗留していた菜穂は、気分転換に出かけた老舗の画廊で、一枚の絵に心を奪われ…。【「TRC MARC」の商品解説】

【異邦人】と書いて、「いりびと」と読む。
京都には、余所者を排除する風土がある。

菜穂という本書のヒロインは、どうしても好きになれなかった。
身勝手で、傲慢で。

しかし、夫の一輝と母の克子の仕打ちに対する怒りには、充分同情できる。

 

舞台は、2011年の東京と京都。

妊娠している菜穂は、汚染されていると言われる東京の空気を嫌って、京都へ逃れている。
彼女の実家は、画廊。その副館長であり学芸員でもある菜穂は、画商の篁一輝に嫁いでいる。
しかし、夫を東京においたままで、京都に住み続けている。

そこへ、京都の画家や画商が絡み、また実家や婚家の不景気も追いかけてくる。
そして、偶然見つけた樹(たつる)という無名の画家にのめり込んでいく菜穂。

思いがけない出生の秘密も相まって、最後は急速に物語が進みすぎる感があった。

原田マハの作品は美術を扱ったものでもこれまで好きだったのだが、本書はちょっと傾向が違いすぎた。

 

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