« おめでた欄の保護者なぜ男性ばかり | トップページ | ショルダーポシェット »

2019.06.20

田辺聖子【孤独な夜のココア】

Photo_41

価格:562円
カテゴリ:一般
発行年月:2010.3
出版社: 新潮社
レーベル: 新潮文庫
サイズ:16cm/297p
利用対象:一般
ISBN:978-4-10-117511-9

心の奥にそっとしまわれた、甘苦い恋の記憶を、柔らかに描いた12篇。

田辺聖子さんが亡くなられた。
カモカのおっちゃんシリーズや古典などイロイロあるが、やはりこの本が好きだ。

以前も、同じようなことを思いながら読んだと見える。

今回も、【春つげ鳥】と【エイプリルフール】がよかったな。

また、【ひなげしの家】に、しみじみとした気持ちになった。
中年夫婦(正式な夫婦ではない)の若い人からは少し理解の及ばない恋情を描いている。

【春つげ鳥】も【ひなげしの家】も神戸の高台に家があり、しかしその家には永久に住むことがかなわない。

反対に、【愛の缶詰】のように意地悪な同僚に抜け駆けされる図書館司書の話には、イライラさせられた。
こんな同僚にかまわず、自分の気持ちに正直になればいいのに。
性悪女もどうかと思うが、それに振り回される方も、バカではないかと思う。

【怒りんぼ】は、悲しかった。
結婚して実家近くに住んで家業を手伝っている。そこへつれあいも機嫌良く出入りしているのだが、そう彼女は思っていたのだが……。

最後の【中京区・押小路上ル】は、よかった。
結果的には、母や近所の人の術中にはまったのかもしれないが。

関連記事
【孤独な夜のココア】(10.09.03)

|

« おめでた欄の保護者なぜ男性ばかり | トップページ | ショルダーポシェット »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« おめでた欄の保護者なぜ男性ばかり | トップページ | ショルダーポシェット »