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2019.07.07

【下町やぶさか診療所】

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価格:799円
カテゴリ:一般
発売日:2018/12/18
出版社: 集英社
レーベル: 集英社文庫
サイズ:16cm/398p
利用対象:一般
ISBN:978-4-08-745824-4

東京浅草。手首を切った女子高生・麻世を助け、一緒に暮らすことにした診療所の医師・真野麟太郎。ふたりは診療所に持ち込まれる病気や患者の問題と真摯に向き合っていく−。【「TRC MARC」の商品解説】

「浅草の赤ひげ先生」の話らしいというので、読んでみた。
「やぶ」は「藪医者」のやぶ、「さか」は医院の前が坂だからというのが命名(?)の理由らしい。

第一章で麟太郎に救われて一緒に住むようになった麻世と二人で、あとの第七章までの小さな出来事を解決していく。

第三章の【底の見えない川】は、辛かった。
誰もが通る可能性のある、介護の日々。助かった命を喜んだものの、そのあとの暮らしが一変してしまう。

自分ならどうするだろうと考えてしまう。

しかし結果は、思いがけない奇跡が起きた。こんなこと、実際には起きずに家族は底の見えない川を覗き続けるのだろうが。

第四章の【幸せの手】はよかった。

「手当て」というのは元々「手を患部に添えて診ること」というのを自然にしていた麟太郎だが、それが評判を呼んで診療所はいつになく賑わっている。
そんな中、恋煩いの青年高志
がやってくる。事情を聞いた麟太郎と麻世は、一肌脱ぐことに。
相手はなんと、麻世も知っている元ヤンキーの知沙。

この知沙と麻世の話し合いがいい。
花火大会が幸せをもたらせてくれればいいのだが。

麻世がだんだん素直になっていくのは読んでいて嬉しいが、彼女の心の傷が癒える日はくるのだろうか。

第五章【妻の復習】とは穏やかならない。

しかし結果は、人の優しさを知ることになる。
今回、麻世は登場しない。

第六章【スキルス癌】では、医学の限界を知る麟太郎。
幼友達で飲み仲間の最期を看取ることになる。

第七章は【決断】とあるが、第六章で麻世は今後のことは考えていると言っている。
それがこの「決断」なのだが、どうしようもないクズな人間というのはいるもので、麻世はそれに決着をつけるつもりなのだ。

この後麻世や純一がどうなるかは、書いてない。
麻世の母親満世もしかるべき治療を受ければ、正常に戻るだろう。

と期待して読み終えるしかない。

 

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