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2019.08.05

中田永一【くちびるに歌を】

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価格:669円
カテゴリ:一般
発売日:2013/12/06
出版社: 小学館
レーベル: 小学館文庫
サイズ:16cm/316p
利用対象:一般
ISBN:978-4-09-408881-6

中学合唱部顧問の松山先生は産休に入るため、元神童の美しすぎる臨時教員・柏木に期限付きで指導を依頼。すると、柏木目当て男子が多数入部する。【「TRC MARC」の商品解説】

コミックや映画にもなった作品のようだ。

最初語り手が女子で、誰かは判らない。
その後男子の語り手に変わり、こちらも名前は判らない。

物語が進行するにつれて、中学生たちの会話から、上記語り手が明らかになる。

ナズナは、父親が愛人を作って家出をして以来、男性不信に陥っている。


桑原サトルは、自閉症の兄を仕事場に送り迎えし、自分の学校生活は「ぼっち」である。
両親は自分たちの死後、兄が一人ではかわいそうと、サトルを生んだのだと言う。そんな残酷なことを本人の前で言うなんて。そしてサトルの将来まで決められている。兄と一緒に、親戚の家で働くことが。
兄が自閉症でなければ自分は存在しなかったのだと、サトルは思っている。

ナズナと、サトルの兄アキオは、随分昔一度出会っていたのだった。

さて女子ばかりだった合唱部に男子が入ったことによる軋轢や、産休臨時教師による部の指導などさまざまな葛藤を抱えつつ、彼らは成長していく。

アンジェラ・アキの歌が先にあって生まれた話ということだ。

浜口倫太郎【廃校先生】(19.02.02)を思い出した。

 

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