中田永一【くちびるに歌を】
価格:669円
カテゴリ:一般
発売日:2013/12/06
出版社: 小学館
レーベル: 小学館文庫
サイズ:16cm/316p
利用対象:一般
ISBN:978-4-09-408881-6
中学合唱部顧問の松山先生は産休に入るため、元神童の美しすぎる臨時教員・柏木に期限付きで指導を依頼。すると、柏木目当て男子が多数入部する。【「TRC MARC」の商品解説】
コミックや映画にもなった作品のようだ。
最初語り手が女子で、誰かは判らない。
その後男子の語り手に変わり、こちらも名前は判らない。
物語が進行するにつれて、中学生たちの会話から、上記語り手が明らかになる。
ナズナは、父親が愛人を作って家出をして以来、男性不信に陥っている。
桑原サトルは、自閉症の兄を仕事場に送り迎えし、自分の学校生活は「ぼっち」である。
両親は自分たちの死後、兄が一人ではかわいそうと、サトルを生んだのだと言う。そんな残酷なことを本人の前で言うなんて。そしてサトルの将来まで決められている。兄と一緒に、親戚の家で働くことが。
兄が自閉症でなければ自分は存在しなかったのだと、サトルは思っている。
ナズナと、サトルの兄アキオは、随分昔一度出会っていたのだった。
さて女子ばかりだった合唱部に男子が入ったことによる軋轢や、産休臨時教師による部の指導などさまざまな葛藤を抱えつつ、彼らは成長していく。
アンジェラ・アキの歌が先にあって生まれた話ということだ。
浜口倫太郎【廃校先生】(19.02.02)を思い出した。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 伊坂幸太郎【モダンタイムス(下)】(2024.09.20)
- 伊坂幸太郎【モダンタイムス 上】(2024.09.18)
- 横山秀夫【影踏み】(2024.09.16)
- 森博嗣【お金の減らし方】(2024.09.14)
- 佐々木譲【警察庁から来た男】(2024.09.12)
コメント