石持浅海【玩具店の英雄】
カテゴリ:一般
発売日:2015/02/10
出版社: 光文社
レーベル: 光文社文庫
サイズ:16cm/305p
利用対象:一般
ISBN:978-4-334-76867-6
ひょっとしたら事件は、まだ終わっていないのかもしれません−。切れ味抜群の呑み屋探偵・座間味くんが、科学警察研究所所属の若きエリート・津久井操と大迫警視正を前に、超絶推理を繰り広げる!【「TRC MARC」の商品解説】
【玩具店の英雄: 座間味くんの推理】
初めての作家さんかと思ったが、【扉は閉ざされたまま】(17.12.12)というのを読んでいた。
座間味くんというから若い男性かと思ったが(またも思い込み)、中年のおじさん風。子持ちでもある。
各短編の最初に事件のあらましを載せ、その後何年も経ったものの検証というスタイルを採っている。
エリート警察官の津久井が研究の対象にしている既に解決した事件を、座間味君が鮮やかにひっくり返すという設定。これまでにないスタイルだなぁ。
本書がシリーズの最初なのか、今後もこの三人の飲み会が続くのだろうか?
【傘の花】
確かに雨上がりは視界が効いて、周りがよく見える。
その安心感がもたらしてしまった、警備の不覚。
【最強の盾】では、自分にも状況の不自然さはわかった。子どもをベビーカーに乗せたことがある人なら、見抜くことが出来るのではないかな。
津久井女史はエリートだろうが、この辺は気づけない。むしろ一般人のおじさんの方が、おかしいと気づけた。
【襲撃の準備】は、かなり怖い話。
いくら全体の平穏のためとはいえ、犠牲者を出してもいいのか?
【玩具店の英雄】は、こんなことってあるかな、という話。
表題作でもあるが、いまいちうなずけなかった。
【住宅街の迷惑】
高級住宅街に、突如あらわれた仏像。
付近には、政府高官の家もある。
かり出された警察官が守るべきは?
【警察官の選択】
これはまた、考えられないような展開だが、「ひょっとしたら」という推測は当たった。
警察官である前に、感情を持った人間だったということか。
【警察の幸運】
話が国際的になっていった。
要人が新幹線に乗る場合、ある車両を貸し切りにすると、そこは通り抜け出来なくなる。
列車の構造からして9号車になる可能性が高いが、ちょっと変なことを考えた。
8号車の乗客は、普段は利用できる9号車東京寄りのトイレが使えなくなる。7号車東京寄りを使うしかない。
これって、少々不公平では?
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