樋口祐介【不良少女】
価格:691円
著者:樋口祐介
カテゴリ:一般
発行年月:2007.11
出版社: 東京創元社
レーベル: 創元推理文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-488-45909-3
金欠のためあちこちから探偵業のアルバイトを引き受け糊口をしのぐ、俺・柚木草平。四件の憂鬱なアルバイトの顛末と柚木自筆のエッセイを収録した、ファン待望の連作短編集。【「BOOK」データベースの商品解説】
【秋の手紙】
元上司で恋人でもある(?)冴子に頼まれた、女子高校生のラブレター受難事件。
登場人物すべてが嘘つきで、それに振り回される「俺」。
最後は中途半端で、「これで解決?」という物足りなさが残った。
【薔薇虫】
犬やネコのことは扱わないと言いながら、謝礼100万円と聞くと手のひらを返す変節振りが笑える。
元国会議員の息子からの依頼。この父親は、生前色々噂があった。
現在の妻と息子・娘に、前妻も絡んでくる。
以前からいた家政婦は、議員の死の直後に辞めている。
「俺」はこれらの人を訪ねて聞き取りをしつつ、ある仮定にたどりつく。
なかなか優秀な探偵振りだが、どこへ行っても節操がない。
薔薇に付いた虫は、どうしても振り払わねばならない。
妻の夫に対する、恐ろしい仕打ち。その半身不随の夫の執念。
怖いなぁ。
DDTって、今でも使われているのかな?
【不良少女】
ここでは一層節操のない「俺」が登場。
冴子との関係もこれまでは何となくという表現だったが、ここではハッキリ分かる。
出てくる人物すべてが、欲にまみれている。
「不良少女」」ユカに『金があるだけマシ』と言わせているが、その金が少女を狂わせた。
【薔薇虫】といいこれといい、お金がすべての人間たちの嫌な面が強調されすぎ。
そのおかげで、「俺」は糊口を凌ぐことが出来るのだが。
【スペインの海】
相手が中学生や高校生でないだけ、罪が軽い??
相変わらずの、フェミニスト(??)ぶり。
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