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2019.12.29

米澤穂信【Iの悲劇】

I

著者:米澤穂信
価格:1,650円
カテゴリ:一般
発売日:2019/09/26
出版社: 文藝春秋
利用対象:一般
ISBN:978-4-16-391096-3

市長肝いりのIターンプロジェクト。公務員たちが向き合ったのは、一癖ある「移住者」たちと、彼らの間で次々と発生する「謎」だった−。【「TRC MARC」の商品解説】

【序章 Iの悲劇】では、村落が無人になったいきさつを述べる。

その後、市にIターンプロジェクトというのが出来る。
その事業を実質進める蘇り課には、西野課長・万願寺・観山の三人の職員がいる。
課長は定時退所を崩さず、観山も然り。一人万願寺が毎日残業せざるを得ない毎日。
そんな中、村に越してきた人たちとのあれこれが描かれていく。

しかし……

最初に転居してきた二世帯は、火事騒ぎで去って行く。

そのあと十世帯が入ってきたが……

養鯉を始めたものの、知識不足から肝心の鯉がいなくなったり、子どもが行方不明になったり。

親睦を深めるために行ったBBQでは、食中毒者が出る始末。

そのあとも色々と事件が続き、結局【Iの悲劇】は【Iの喜劇】で終わる。
何と最後は、どんでん返しのどんでん返し。

 

以下、各章のメモなど。

【第一章 軽い雨】

グライダーを飛ばせることに喜んでいる、久野吉種。妻の朝美と移住してきた。
安久津夫妻は、4歳の子どもと一緒に移住。
二軒は一枚の田んぼを挟んで隣りどおしに住むようになった。
そこで起きた騒動。

そして、意外やことの真相を暴いたのは、課長だった。

軽い雨とは、そういう意味か。

【第二章 浅い池】では、残りの移住者も揃い、開村式が行われた。移住者たちは、10組。

20代の牧野が養鯉をはじめた。
ところが、その鯉が盗まれたと、電話がかかってくる。
折しも新潟へ出張中だった万願寺は、仕事が済むとすぐとって返し集落へ向かうが……。

【第三章 重い本】

本を収集している久保寺とそこへ通って絵本を見ている立石家の息子。
近所の好川は釣り三昧、妻は絵を描く。

本というのは、重いからなぁ。

【第四章 黒い網】

長塚の提案で行ったBBQ。

いつも文句ばかり言ってくる河崎の妻も参加する。
もっと年寄りかと思っていたが、そうでもない。しかし、人の心の闇は意外なところに潜んでいるものだ。
今回も、謎を解いたのは西野課長。参加していなかったのに。

【第五章 深い沼】


【第六章 白い仏】は、円空仏のこと

【終章 Iの喜劇】
そして、真相が明らかになる。
まったく、笑えないよ。 

 

登場人物たち

滝山:20代独身
久保寺:歴史研究家 本を出している 第二章
丸山:女性二人組
河崎:夫婦 夫一典はタクシードライバー 妻由美子はクレーマー 第四章
若田:20代の夫婦
長塚昭夫:50代 第四章 仕切りたがり 第六章
上谷:30過ぎ独身 アマチュア無線家 キノコ・山菜を採る 第四章
牧野:20代 養鯉 第二章
好川:50代夫婦 釣り好き 第三章
立石:家族三人息子5歳 第三章

 

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