本多孝好【MOMENT】
著者:本田孝好
価格:594円
カテゴリ:一般
発行年月:2005.9
出版社: 集英社
レーベル: 集英社文庫
利用対象:一般
ISBN:4-08-747859-9
死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら……。ひとは人生の終わりに誰を想い、何を願うのか。そこにある小さいけれど確かな希望――。
死にゆくあなたのために、僕ができること。
病院でバイトをする「僕」は末期患者の願いを叶えることを始める。「初恋の人に会いたい」「いっそ殺してくれ」 そこに込められた深い悲しみに、心は揺さぶられていく。深くて切ない青春小説。
どうも再読のようだ。
最初の【ACT1】では気づかなかったが、 【ACT2】で何となく思い出した。
葬儀屋シリーズの最初の方、僕(神田)はまだ大学生。
近所に住む葬儀屋の森野は、既に仕事を始めている。
その森野の紹介で始めたアルバイトをしている内に、神田は何故か「最後の仕事引受人」になり、まもなく死にゆく人たちの願いを聞くようになる。
【ACT1】は、戦争中に上官の命令で人を殺した老人が、その遺族の現在を見届けてほしいというもの。
僕は正直にその家族に接近していくが、何故かその頃からその家族に不幸が押し寄せる。
依頼人の真の願いはというより、真の狙いは……。
【ACT2】では、中学生がしかけた罠。
ここまで考えることが出来るのがスゴイ。
【ACT3】は、電話の相手が謎。
しかしそれも、最後に謎解き(?)があって切ない。
ここまでに登場した人たちは、もう誰もいない。
【ACT4】で、神田は少し前進する。交換留学生になることで、バイトを辞めるからだ。
病院の不正は、糺されるのか?
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