成田名璃子【東京すみっこごはん 4】
著者:成田名璃子
価格:660円
カテゴリ:一般
発売日:2018/09/11
出版社: 光文社
レーベル: 光文社文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-334-77714-2
天井の雨漏りをきっかけに、共同台所「すみっこごはん」の2階に足を踏み入れた常連たち。そこで見つけたノートの中身とは。さらに、読者モデル、修行中の料理人、そして誰もが思いがけなかった人がやってきて…。【「TRC MARC」の商品解説】
巻を重ねると、ますます登場人物が多くなってくる。
今回は三つのお話しで、その分一つが長い。
【安らぎのクリームコロッケ】
派遣の仕事をしながら、読者モデルもしている瑠衣の話。
今回、瑠衣がすみっこごはんに入るまでが長かった。
同じ読者モデルをしている二人とは、育った環境も今の暮らしもまったく違う。
彼女らに合わせるため、瑠衣はかなり無理をしている。
そんな中すみっこごはんで知った楓は、自分と同じ境遇かなと思ったのだったが……。
これまでにないような、マイナー指向の女性が語り手だった。
【SUKIYAKI】
今度は中学生登場。
冒頭作とは違った意味で、かなり厳しい環境にいる。
だが彼と母は、お互いに気を遣い合って、厳しいながらも生きている。
母親の話し言葉に少々違和感があったのだが、そうか、こういう物言いをする子たちが、もう中学生の母親世代なのだ。
柿本が、いい味を出している。
タイトルが[SUKIYAKI]であるわけが、最後に分かった。
「思い出す 春の日 ひとりぼっちの夜]だから。
【楓の味噌汁】
これが出てきたということは、シリーズも最後なのだろうか?
結局あの中学生は再登場せず。彼のゆく方が気になる。
もうちょっと、希望が持てる終わり方をしてほしかった。
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