ほしおさなえ【紙屋ふじさき記念館】
著者:ほしおさなえ
価格:704円
カテゴリ:一般
発売日:2020/02/21
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-108752-7
「紙こもの市」で紙の世界に魅了された百花。(中略)一成の祖母・薫子は百花が作った小物を気に入り…。【「TRC MARC」の商品解説】
第一話 麻の葉のカード
冒頭しばらくして、紙や紙製品の展示会がある。
これは、危険な本だ!
百花は、編集者の母とマンションで二人暮らし。
母の妹が同じマンション(の別の部屋)にいて、近くで小物類の店を出している。
その叔母から誘われていった「紙こもの市」で、素敵な紙に出会ってしまう。売る気の無いような店だったが、叔母が紙類の調達をしている会社のブースもあった。そこで出会った紙。売り手はある会社の資料館のようなところの館長をしている。若いが、随分と愛想がない。
紙で作ったカードが、その「館長」に気に入られ、手を加えて商品として小物展で並ぶことになる。
第二話 貝殻の小箱
百花の所属している「小冊子研究会」の引退した先輩、泉の話から始まる。
就活中で、希望していた出版社に全部ダメで、落ち込んでいる。
一方、「ふじさき記念館」へ来た先代社長の妻で大株主の薫子に頼まれた百花は、記念館でアルバイトをすることになる。
「貝殻の小箱」は、百花が思いついて作った螺鈿を貼りつけた小さな箱から得たアイデアが、記念館の上客の新規オープンする店の開店セレモニーの引き出物に使われることにもなる。
第三話 いろいろ紙ノート
記念館でアルバイトを始めた百花だが、これといった仕事があるわけではない。
館長の藤崎は仕事に没頭しているし、雑用だけしかすることがない。
そんな中、少しずつ進展が。
東京の高島屋には、一時象がいたらしい。
それを作家だった亡父の作品で読んでいた、百花。
父も、紙が好きだった。
百花が紙を好きなのは、父の影響だろう。
そして書きつぶしの原稿用紙で、百花と一緒にノートを作っていた。
この章最後の方で、藤倉も父の作品を読んでいたことを知る。
新しい展示品へのヒントが生まれ、藤倉と百花が価値観を共有できた一瞬だった。
紹介欄にある「そりがあわない」というのは、違うと思う。
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