有栖川有栖【カナダ金貨の謎】
著者:有栖川有栖
価格:1,450円
カテゴリ:一般
発売日:2019/09/20
出版社: 講談社
レーベル: 講談社ノベルス
利用対象:一般
ISBN:978-4-06-516687-1
殺害現場から持ち去られていた1枚の「金貨」。完全犯罪を計画していた犯人を、臨床犯罪学者・火村英生と推理作家・有栖川有栖がロジックで追い詰める!【「TRC MARC」の商品解説】
国名シリーズの一つかと思ったら、火村シリーズの一つらしい。
と思ったら、コラボだとか?
で、短編だから火村シリーズに国名を放り込んだのかと読み始めたのだったが……。
【船長が死んだ夜】
最近どこかで同じような話を読んだような。横溝正史のものだったかな。
勿論時代も違うし、場所もちがうが。
【エア・キャット】には、朝井小夜子という順レギュラーが登場する。もっとも彼女が出てくる本は読んだことがなく(あるいは忘れているだけかも)、その大阪弁がいささか鼻につく。
下宿のおばあさんには、何度か出会ったような。
火村は猫好きだったとは。
いよいよ表題作【カナダ金貨の謎】は、いわゆる倒叙もので、犯人のモノローグだ。
と思ったら(こればっかり)続いてアリスが出てきた。
以下、犯人とアリスが交互に語っていく。
犯人は、あとの仕上げをするために、現場に戻るはずだった。
ところが被害者の同居人のハプニングで、それが出来なくなり、むしろホッとしている。
その、彼がなしえなかったことが何かというのが、むしろこれのポイントになっている。
あまり面白くなかった。
【あるトリックの蹉跌】は、火村とアリスの出会いを描く。学生時代の話になる。
【トロッコの行方】
この「問題」は、知っている。
やはり5人を助けるべくポイントを切り替えるのが正解なのかな。
でも、火村の(犯罪に加担しないという)信念に敬意を払いたい。
被害者のダイイングメッセージにあった「髪が長い」というのがヒント。
だから、関係者の中に一人だけいた短髪の女性が犯人だろうとは、予測できた。
国名シリーズは全部読んだはず。
随分前の作品ばかりだし、何故今頃、と思ったら(又使ったよ)、火村ものの国名シリーズも幾つかあるようだ。
本書にも、【スイス時計の謎】というタイトルが出てくる。
アリスの学生時代からの江神さんシリーズが火村シリーズになってからは、あまり読みたくなくなっていたのだった。
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