宮脇俊三【殺意の風景】
著者:宮脇俊三
価格:524円
カテゴリ:一般
発行年月:2006.5
出版社: 光文社
レーベル: 光文社文庫
利用対象:一般
ISBN:4-334-74063-4
日本全国18カ所—大自然の中の特異な景観を舞台に、人間の心の奥底に潜む本能的な怯え、戦慄を描いたスリリングな旅のミステリー。【「BOOK」データベースの商品解説】
尊敬する宮脇俊三氏の、唯一の小説だとか。
18ヶ所を舞台にしての人間模様。泉鏡花賞受賞作というのもうなずける。
【樹海の巻】
自殺の名所青木ヶ原を舞台に、主人公の一人語りが怖い。手紙のかたちを取ってはいるが、実際には出されなかったのだからモノローグといっていいだろう。でもこれは、鉄道ミステリーではないな。
第二話【潮汐の巻[鬼ヶ城]】
名古屋出張の折りに、帰途乗りたかった列車「南紀1号」。
B君が追いついてきた近鉄特急には、八木から津まで乗っている。
だが、この話は恐ろしかった。
Bの狙いは、単に課長に恐怖心を植え付けるだけだったのか?
第三話【湿原の巻[シラルトロ沼]】
ここまで来ると、それぞれの短編に出てくる A・B・Cが、殺意を持った人物であることが解ってくる。
今回は、売れっ子写真家を妬んだ先輩Cの仕組んだ罠だった。怖いなぁ。
6月の北海道は、とてもいい!
稚内の三日間が懐かしい。
第四話
そして今回はD。原稿を渡してしまったのに、その後の進展なし。
何だか中途半端で終わってしまったが……。
第五話【段々畑の巻[御三戸]
第六話[溶結凝灰岩の巻[高千穂峡]
これは面白かった。
例によって敵役(?)はローマ字。今回はF。語り手の領分を侵しに来た。
と悟った息子の良一君、お見事!
と言う風に、「R」まで続く。
【聖地巡礼】で取り上げられていたのは第四話と第六話なので、ここまでとする。
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