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2020.04.04

井上雅彦【珈琲城のキネマと事件】

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著者:井上雅彦
価格:770円
カテゴリ:一般
発売日:2019/11/12
出版社: 光文社
レーベル: 光文社文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-334-77938-2

都内某所、元は名画座だった喫茶店に集うのは、珈琲と映画、そして〈謎〉を愛する常連たち。不可思議な事件の真相を、彼らが映画への深い造詣をもとに解き明かしてゆく−。【「TRC MARC」の商品解説】

不思議な映画館と美味しい珈琲(敢えて漢字で)。
現役刑事の春夫は、新聞社文化欄担当の秋乃に誘われて、喫茶〔薔薇ばらの蕾つぼみ〕に足を踏み入れる。
元は名画座だったというこの空間には、「謎」が好きな同好の士が集まっていた。

 常連たちは、お互いの顔も見えぬような闇の中の指定席で、この会合のみで通じる呼び名で呼び合う。そして、美味い珈琲を飲みながら、その《謎》を論じ合う。

そこで春夫は「〈特別捜査官〉秋乃は〈婦人記者〉と呼ばれるようになる。

そして謎を解く一助となるのが、昔の名画だった。


【第一話 狼が殺した】

最初の話は、退職した春夫の元上司が書き残したメモ。
「狼が殺した」とは、どういう意味なのか?事件だったのか、自殺だったのか?

かなり複雑怪奇な事件現場の様子を聞きながら、常連たちが推理していく。 

この元上司を、春夫たちは「捜査官α」と呼んでいる。αは、昔の映画が好きだった。そして、映画のトリックに非常に惹かれていた。
それらを元に推理した結果……。

ちょっと拍子抜けの感もあるが、面白い展開だった。


第二話 櫻屋敷の窓からは、まさに桜の樹が見える。

そこへ飛んでくる鳥がいて……。という設定。
話を持ってきた女性は、父の最期を確かめる。


第三話 赤い警官と未来の廃墟

「赤い警官」が何を指すのか?この辺がポイント。
1970年の大阪万博登場が、意外性もあって面白かった。


第四話 艶あでやかな骸骨のドレス

元の姿が基本にあって、それにあたかもドレスを着せるように骸骨をかぶせていく、という発想。
かなり気分が悪くなる設定だった。


第五話 蝙蝠こうもり耳と昭和のスマホ

耳を動かすことのできる人がいる、というのは知っていた。
勝新太郎もそうだったとか。
中村玉緒との共演作が話題で、これはまた別の意味で懐かしかった。

それぞれの章で出てくる、昔の名画。
それらを見ながらヒントを得て、各その分野に詳しい人が解説していく。

面白い想定の推理合戦だった。

 

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