【名もない花なんてものはない】
著者:卯月イツカ
価格:472円
販売開始日:2016/06/02
出版社: マガジンハウス
ひと夏の女子高生の心の動きを描いた作品。「第14回坊っちゃん文学賞」大賞受賞。
高校2年生の千花は、虫も平気なことから級友に気持ち悪がられ孤立したという中学時代の苦い過去がある。
今は小夜子やナオという仲良しも出来、楽しい学校生活を送っている。
そんな彼女は、自転車のポークに挟まっていた虫を一緒に助けた山﨑という隣りの組の男生徒が気になってくる。
また、バイト先の女子大生の噂話に心揺れたりする。
しかし山﨑が小夜子を気にしていることを聞いた時、千花はショックを受けて学校を休んでしまう。
小夜子は母親のこともあって、自称男嫌いなので、あまり気にすることもなかったのだが。
秋も少しずつ深まっていき、山﨑から来年は虫が蝶になるのを見届けたいと言われ、かすかな希望を持つ。
千花の祖父は「名もない花なんてものはない」と言い、千花に道ばたの色んな花の名を教えてくれた。
虫を平気で触れるのも、その影響だ。
露草の一件は、よく解る。
そう言えば、最近露草を見ることがなくなったなあ。
あまりクドくなく、サラッと楽しめた。
若干物足りない感がなくもないが……。
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